●【廣貞】一寸八分 台仕込みの様子


鉋刃の歪みをとる

鉋は微妙に歪んでいます 平らなところにあてて確認します


歪みの取り方
歪みの向きが分かったら 釜床に薄い鉄をあて鉋の下に置き 當木をして玄翁でたたく 
加減が大事ですが あまり遠慮していると歪みは取れない



裏出し

一定の力で慎重に叩く 冬場は鉋を人肌に暖める 余計な割れを防げる


鉋の台

この台は京都の白樫 すぐに使わず 表面を削りしばらくは 乾燥している場所で保管して 狂いをあらかじめ出しておく 
仕込んでからの狂いはできるだけ避ける工夫をしておきたい


彫り始める時の台の準備
丁寧に4面削り 【かね】をきちんと出しておく
鉋削りの時 台が厚いと手に感触が伝わりにくい気がして 自分は厚みを比較的薄くしています
長さは他の理由で長めにします 小鉋 台鉋も同じです


ここで台の頭をどっちにするか決める為に 小口の様子を見る
小さいルーペでも結構 樫の導管の様子がよく分かる 
どっちを頭にするか これは先々の事を考えての事 なぜ小口の様子が気になるのか
理由は想像してみてください



墨付け

何より きちんと正確に墨をつける事 これが出来ないと 彫る時に迷いが出てしまうし
どこがうまくいかなかったのか どうすればよかったのか判断が出来なくなる
仕事でもそうですが 墨をいかに的確につけられるかどうかは基本なのでしっかりやっておきたい







彫る

ここまできたら 迷わず思い切って彫る
思い切りがいいのと雑なのは別 鑿の刃先に全神経を注ぎ 繊細にかつ大胆に一気に彫る
樫は比較的硬い木です 鑿は切れと刃持ち 両方要求されます
自分にとって【常広】の鑿は信頼が高い 山田常五郎さんの気迫が伝わってくる気がしている




ここまで墨付けから荒堀りまでは15分から20分ぐらい
まず彫ってみる事 いい樫でなくとも近くにある材料でいいと思います